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「子どもはみんな問題児。(中川李枝子著)」を読んで、母親たちはずるい、いいなあ!と嫉妬する父親たちはいないのだろうか、と思いました。

P山です。
中川李枝子さんの「子どもはみんな問題児。」を読みました。
どこか見覚えのある表紙絵につられてこの本を購入しました。
自分は問題児だったので、「そうか、それでいいのか!」という思いもありました。

子どもはみんな問題児。
で、この見覚えのある表紙なのですが、
読み始めると合点しました。

中川さんは、
「ぐりとぐら」や、「いやいやえん」を書いた方。

こちらで使われている挿絵も、「いやいやえん」などで使われていたものだそうです。
すっかり中身の話などは忘れましたが、かなり繰り返し「いやいやえん」など読んだのを記憶しています。
すぐにあの赤い表紙が脳裏によみがえります。

こういう記憶って、すごいと思いました。
今となっては思い出せなくても、その本に接した感触や読んだ時の感想、中身のストーリー等は、自分の心身の中に入り込んで今に至るのだと思うとワクワクします。

記憶は忘れてしまうのではなく、記憶を引き出す方法を忘れてしまうのだ、と脳科学などの別の本で読んだような記憶もあります。
子供の教育に限らず、学習や教育は、こういった良い材料をいかに有機的に、かつ一定量を感動体験としてしみこませることができるかどうかというのが本質かなと思いました。
「いやいやえん」、また読んでみようと思います。在庫アルカナ。。

本棚お助け隊の「いやいやえん」在庫の販売状況を調べて見たところ、毎回、入荷次第すぐに売り切れになっていました。
「ぐりとぐら」もすごい売れ行きです。
こちらは「ぐりとぐら」シリーズとしてですので、「ぐりとぐらのえんそく」、「ぐりとぐらとくるりくら」や「ぐりとぐらのおきゃくさま」など、いろいろあって、どれも瞬間売り切れです。改めてお求めありがとうございます!
今回調べて見て、「こんなにシリーズがあったのだ」と思いました。どのタイトルもなんとなく記憶にあるのが自分でも驚きです。
どれも読んだのかな。。
中川さんの本はどれも買取強化品にしなくちゃ!と思った次第です。
ぜひ、お持ちの方で「売ってもいいよ」いう方、よろしくお願いいたします!

で、
「子どもはみんな問題児。」についての話ですが。

文章がとてもいいです。
やさしさや慈愛があふれていて、読んでいて優しい気持ちになってきて嬉しくなってくるような文章。
こういうのって結構貴重だなあと思いました。

本を通して、子どもたちに対する慈愛にあふれた視点でいろいろなことが書かれているのですが、
気になったのは、「ナンバーワンは、お母さん」という章。

ナンバーワンは、お母さん

「ナンバーツーがお父さん」。

ナンバーワンは、お母さん2

これは、育児に頑張っている世のお父さん諸兄は一部嫉妬するんじゃないかなと思いました。
昭和な「寺内貫太郎」なお父さんもいまだにいるのかもしれませんが絶滅危惧種ですね。
昨今ではよりお父さんたちの育児参加が積極的にされるようになって、ファザーリング・ジャパンさんというような団体もできていますが、17年間保母さんだった中川さんが発するからこそ、何とも深い。

(中川さんは注釈つきで「今は保育士」と書いた上で「保母」と書いています)
中川さんも、保母さんとしていわば嫉妬していたのかもしれません。

お父さんたちは、嫉妬する材料を発見してしまうかもしれませんが、この本を読むと育児への考えが深まったり、子どもが改めていとおしくなったりするかもしれません。
お母さんたちも、改めて元気が出たりするような本だと思います。
小さい子どもさんがいる親の方は必読です。
第一級の育児書として、P山は推薦したいと思います!
育児書としてのみならず、人とのかかわり合いや物事の見つめ方などが丁寧に書かれていて、そういった部分も大いに学びにあふれた本でもあります。

なんせ、皆さん知っている「いやいやえん」のイラスト!
懐かしい親しみを感じた勢いで買ってしまっても損はないと思います。

子どもはみんな問題児。